Apertureで作成したベタ焼きの例 |
皆さんプリンターはお持ちでしょうか?
プリンターは持っているけれど年賀状の印刷にしか使ってないなぁという方もいらっしゃるかもしれません。
昨日、あるところで写真の話をしていて気がついたことがあります。
僕が写真を始めたのは35年ほど前になります。当時はもちろんフィルムカメラ全盛期です。撮影するためのフィルム、そのあと現像や引き伸ばしなどモノクロ(白黒)フィルムを使って自分で処理するにしてもそれなりの原価がかかります。印画紙も決して安いものではないので自ずといかにコストを下げるかということも命題になってきます。
撮影から作品の仕上げまでのおおまかな流れはこんな感じだったでしょうか。
撮影 ー> フィルム現像 ー> ベタ焼き ー> テストプリント ー> 本番プリント
(ここで言うテストプリントは四つ切りなどの大きなサイズにする前にカビネなどのちょっと大きめなサイズにプリントすることを指しています。)
現像した後のフィルムを印画紙に密着させてどんなものが写っているか確認できるようにしたものをベタ焼き(コンタクトプリント)といいます。このベタ焼きで良さそうな写真に『アタリ』をつけるのです。写真のサイズは小さいのでルーペなどを使い確認することもあります。
「アタリ」をつけたものをカビネなどの中間サイズにプリントしてみます。
ここでは写真のピントや手ぶれのチェックを行います。あわせてトリミングや引き伸ばし時の焼きこみなどを決めていきます。
その後六つ切りや四つ切りなどの大きなサイズに引き伸ばすのです。展示会などではさらにこれらを基に絞り込んで全紙サイズなどに引き伸ばしていくことになります。
最近はデジタルカメラでの撮影が当たり前になり、撮影が終わったらパソコンに取り込むことになりますが、そこで終わってしまっていらっしゃいませんでしょうか。
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僕自身、メニエール病を患っていることがわかり長時間モニター画面の前で作業をすることが難しくなったので現在はフィルム時代のワークフローに近づけ身体に負担のかからない作業を構築中です。フルデジタルで処理をしていくよりはインク代、用紙代など若干のコストは掛かりますが、ベタ焼きを間に入れるだけでも自分の写真に対する見方が変わったような気がします。
そして何よりもプリントして、その写真を飾ってみることや他の方に見せてみることは客観的な意見や感想が聞けるだけでなく自分の写真を客観的に見ることもできるようになります。
こういったことは独りよがりの写真にならず、写したいものが写せ、人に伝えるようになるために必要なことだと思います。
僕は最近A4サイズにプリントしたものを何枚か持ち歩き、写真仲間とか写真を撮るときにご協力いただいた方などに気軽にお見せできるようにしています。
「今持っているプリンターじゃキレイに印刷できない」なんてことはありません。
多くの方はインクジェット式のプリンターや複合機をお使いだと思いますが、印刷するときの用紙を普通使っているコピー用紙や普通紙から写真用紙に変えてみるだけで驚くほど写真が綺麗になります。
ぜひ試してみてください(^^)
また、来年用の年賀状に向けてプリンターの新モデルが発表される時期でもありますので現行機種の価格が大きく下がっています。
プリンターをお持ちでない方はこの機会に購入を考えてみるのはいかがでしょうか?
特に写真印刷をメインでお考えの方にはCMYのカラーインクが各色独立しているものをお勧めします。
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